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根元のふくらみに注目!? 今が旬の青梗菜(チンゲンサイ)、美味しい選び方

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2025/04/11 08:43 ウェザーニュース

漢字で書くと難しい「青梗菜」(チンゲンサイ)。中国語で茎や枝を「梗」と言うことから、「茎の青い菜」という意味でその名がついています。

ウェザーニュースで青梗菜の好みについてアンケート調査を実施したところ、「好き」と答えた人が9割近くに上りました。
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今では在来の野菜のように流通していて、日本に入ってきた中国野菜のうちでも最も人気の高い野菜と言えるでしょう。

青梗菜はハウス栽培を含めて1年中出回っているものの、3月から5月が出荷の最盛期になります。旬の青梗菜の選び方などについて、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

茎が青い青梗菜、白い白菜(パクチョイ)

青梗菜は中国原産のアブラナ科の野菜で、もともと1970年代の日中国交回復の頃に日本に広まったと言われています。

「入ってきた当時はさまざまな呼び名があったため、1983年に農林水産省が流通の混乱を防ぐ目的で、軸が青いものを『青梗菜』と名称の統一を行いました。

同じ仲間で軸が白いものもあり、これは『白菜(パクチョイ)』と呼ぶようにしましたが、漢字で書くと日本には白菜(ハクサイ)があるため紛らわしいので『広東白菜』『白梗菜』として区別されています」(吉田さん)

美味しい青梗菜の選び方

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これからの時季は露地栽培ものが流通するそうです。

「露地栽培の野菜は、直射日光や雨を浴びて逞しく育つので、味の濃さが違います。春と秋に出回る青梗菜は露地栽培ものが多く、とても美味しいものが入手できます。

青梗菜は、葉の葉脈がはっきりと出ていて、葉や茎がピンとしてハリがあるもの、葉の巻きがしっかりしたものを選びましょう。

また、青梗菜の特徴である根元のふくらみが丸みを帯びて肉厚、ツヤがあるものが良いものとされています。特に茎は加熱してもシャキシャキとしてアクやクセがなく美味しいので、茎が立派なものをおすすめします」(吉田さん)

β-カロテンが豊富、炒め物には絶好

栄養豊富と言われる青梗菜ですが、具体的にどのような栄養成分が含まれているのでしょうか。

「青梗菜には、抗酸化作用があり生活習慣病の予防に効果があると言われるβ-カロテンが豊富です。またビタミンCなどのビタミン類、葉酸、カルシウム、鉄、カリウムなどのミネラル分も多く含まれています。

アクが少ないので、茹でなくてもそのまま炒めものや煮込みに使えるので、水溶性ビタミンの流出が少ない野菜です。特にβ-カロテンは、油と一緒に摂ると吸収率が50~70%もアップすると言われているので、ザクザクと切ってから油炒めがおすすめです」(吉田さん)

買ってきた青梗菜をすぐに調理しない場合は、軽く濡らした新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室に立てておくと鮮度をあまり落とさず保存できるそうです。

目にも鮮やかな旬の青梗菜をいただいて、上手に野菜の栄養分を補給しましょう。