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旬の野菜・果物が全体に安め? 「すごく安い!」旬食材とは? 7月の野菜予報

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2024/07/02 05:00 ウェザーニュース

2024年は全国的に暑い夏が予想されていますが、野菜の生育や価格動向にも大きな影響がありそうです。

季節の前倒し傾向で多くの野菜がよく育ち、手に入れやすくなっていますが、異常な高温や雨が不安要素となります。「夏野菜でさえ夏バテする恐れ」と、スーパーマーケット「アキダイ」(本社・東京都練馬区)の秋葉弘道社長は説明します。

お買い得の野菜、旬の果物、ジャガイモやタマネギなどの定番野菜はどうなるのでしょうか。

7月にお買い得になる野菜は?

秋葉社長によると、「7月の野菜は基本的に安い」という嬉しい予想です。

「特によいのがトウモロコシとナスです。

トウモロコシはすごく安いです。夏が早く来ているというか、相場の動きが2週間ぐらい早いです。早めにおいしく食べることをおすすめします。

ナスも非常によいです。今年は早くから暑さが到来していますが、ナスは果菜類のなかでも暑さに強いのです。

インゲンも安い。また、枝豆もとてもよく、どんどん出荷されて平年より安い状態が続いています。

ただ、枝豆は高温障害が出始めているのと、夏祭り・ビアホール等の需要もあるので、今後値上がりが予想されます。7月前半をメドに早めに食べておくのがおすすめです」(秋葉社長)

夏野菜なども全体的に安定しているといいます。

「キュウリは今安いですが、一時的に供給の切れ目ができてちょっと値上がりするかもしれません。ただ大きな値上がりではなく、また戻るでしょう。

ホウレンソウなどの葉物も安いです。葉物は暑さに弱いので、少し心配はありますが。

トマトは6月に一瞬値上がりしましたが、その後一気に出てきましたね。これだけ夏が先行しているような天候なので、トマトもどんどん出荷されています。産地リレーがズレて端境期(はざかいき)ができてしまう可能性はありますが、基本的に安いです。

キャベツも、これから主産地になる嬬恋(つまごい)でも順調ということで、よいでしょう。

夏野菜の代表のゴーヤ・オクラは、西の産地で雨が多かったために今は少しよくないですが、7月には関東産に移行するので、ほぼ平年並みで、去年よりは安くなると思います」(秋葉社長)
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7月に値上がりしそうな野菜は?

全体的にお買い得な野菜が多いなか、心配なのが定番野菜のタマネギ、ジャガイモ、ニンジンです。

「タマネギは、6月半ばまで関東含めさまざまな産地から出荷されていたのが、7月にはほぼ淡路島産になるので、毎年この時期は値上がりするのです。暖冬の影響から前倒しで出荷されたのと、西の方の産地が天候の影響でよくありませんでした。そのため今年は特に上がってしまいそうです。

ジャガイモは、今は平年の2倍ほどの価格になっていますが、この後1.5倍程度まで下がる可能性があります。

今年は小さいジャガイモがたくさん出回っていますが、こちらの価格は平年並みか少し高い程度です。小さくても美味しいので、新ジャガはよく洗って素揚げして、塩をつけたりカレーに入れたりするのがおすすめです。

ニンジンも今年は高いです。関東産が終わるので流通量が減って、北海道産が始まる7月後半〜8月まではちょっと高めが続くでしょう」(秋葉社長)

旬の果物はとてもよい出来

楽しみなのがモモ、スイカ、メロンなどの果物です。

「今年は果物が美味しいですね。関東を中心に梅雨が遅れたことで、日照時間が確保され、ある程度の高温も生育によかったので、美味しくなっています。

心配なのは天候とカメムシなど虫の被害です。今年はウメやサクランボが異常に早くなくなる状況となりましたが、他の果物についても雨の降りすぎや高温を警戒しています。スイカなど、あまり暑すぎると畑で破裂しまうんです」(秋葉社長)

最近の異常な雨の降り方や夏の高温傾向は、人と同様野菜にとっても過酷なようです。よくできたものをたくさん食べていきたいですね。
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